インクラインダンベルプレスとは?上半身を立体的に仕上げる基本知識
インクラインダンベルプレスとは、上半身の立体感を強調する代表的なトレーニング種目です。
特に大胸筋上部(胸の上側)を集中的に鍛えられるため、男性は厚みのある胸板、女性はバストラインを美しく見せる効果が期待できます。
ベンチを斜めに設定して行うため、通常のフラットベンチで行うダンベルプレスとは角度や刺激が大きく異なります。
その分、フォームや角度設定を誤ると肩に負担がかかるため、正しいやり方を理解することが非常に重要です。
通常のダンベルプレスとの違い
通常のダンベルプレス(フラット)では大胸筋中部がメインで刺激されますが、インクラインダンベルプレスではベンチ角度を30〜45度に設定することで、刺激が胸の上部に集中します。
この角度によって押し上げる方向が斜め上方になるため、胸の筋繊維が上方向に引き伸ばされ、より立体的でバランスの取れた胸部を作ることができます。
インクラインダンベルプレスは、上半身全体のシルエットを整えるのに非常に効果的なトレーニングです。
角度設定の考え方や狙いどころをさらに深く学びたい場合は、インクラインダンベルプレスのやり方と効果・注意点の詳しい解説も参考になります。
鍛えられる主な部位
インクラインダンベルプレスで主に鍛えられるのは以下の3つの部位です。
- 大胸筋上部(メインターゲット)
胸の上側を持ち上げるように発達し、上向きのハリを生み出します。 - 三角筋前部(補助筋)
肩の前面がサポートし、上半身全体の押す力を強化します。 - 上腕三頭筋(サブターゲット)
腕の裏側に位置し、プレス動作の最終伸展を補助します。
胸だけでなく、肩と腕の連動性が高まるため、他のプレス系種目(ベンチプレスなど)のパフォーマンスも向上します。
男性・女性それぞれに嬉しい効果
- 男性の場合:胸上部に厚みが出ることで、Tシャツ越しでも立体的な胸板を演出できます。
- 女性の場合:大胸筋上部のトーンアップにより、自然なバストアップ効果が期待できます。
特に女性は軽めのダンベルで高回数(15〜20回)を行うと、引き締め効果が得られやすいです。
インクラインダンベルプレスは、男女問わず上半身を美しく引き締めたい方に最適です。
正しいフォームとやり方:初心者でも安全に行うポイント
- ベンチ角度を設定(30〜45度)
深すぎる角度(60度以上)は肩に負担がかかるため避けましょう。 - ダンベルを持って仰向けに
肩甲骨を寄せ、胸を張る姿勢を意識します。 - 肘をやや外側に開く
ダンベルは胸のラインの真上で上下させるイメージ。 - ゆっくり下ろして、力強く押し上げる
上げるよりも下ろす動作(ネガティブ動作)を意識。 - 呼吸は「下げながら吸う」「上げながら吐く」
呼吸を止めると肩や首に余計な力が入るため注意。
インクラインダンベルプレスでは、胸の筋肉をコントロールしながら動作する意識が大切です。
フォームの全体像や角度・重さの目安を体系的に確認したい方は、インクラインダンベルプレスの効果的なやり方と角度・重量のガイドもチェックしてみてください。
ベンチ角度の目安(30〜45度が効果的な理由)
ベンチの角度によって刺激が変わります。
- 約30度
大胸筋上部メイン/バランスが良く、最も安全で効果的 - 約45度
三角筋前部にも刺激/より高重量を扱いやすいが肩への負担増 - 約60度以上
肩の関与が強い/インクラインショルダープレスに近い
初心者は30〜35度が最もおすすめです。
インクラインダンベルプレスは、ベンチ角度によって刺激を自在にコントロールできるのが魅力です。
ダンベルの握り方と上げ下げの軌道
- 握り方は「手のひらをやや内側に向ける」ナチュラルグリップが理想。
- 上げ下げの軌道は弧を描くように行いましょう。
- ダンベル同士をぶつけないように注意し、可動域をしっかり使うことが大切です。
インクラインダンベルプレスでは、手首を安定させることで胸への刺激を最大化できます。
インクラインベンチの角度で変わる効果の違い
- 角度が浅い場合(20〜30度)
胸への刺激が強く、三角筋への負担が少ない。 - より大胸筋上部を狙いやすい。
- 角度が深い場合(45〜60度)
肩の前面(三角筋前部)に刺激が分散。 - 胸上部よりも押す力を鍛える目的に適する。
インクラインダンベルプレスは、角度の違いで刺激を自在にコントロールできる点が特長です。
自分に合った角度を見つける方法
- 鏡を使って胸に効いている感覚を確認。
- 肩に違和感がある場合は角度を浅く調整。
- トレーニングアプリや動画でフォーム確認も効果的。
自分にとって最も「効く角度」を見つけることが、インクラインダンベルプレスを上達させる鍵です。
トレーニング目的別おすすめ角度
- 筋肥大(ボリュームアップ)
ベンチ角度:35〜45度/回数・セット数:8〜12回 × 3〜4セット - 引き締め(シェイプアップ)
ベンチ角度:25〜35度/回数・セット数:12〜20回 × 2〜3セット - 筋持久力アップ
ベンチ角度:30度前後/回数・セット数:15回以上 × 3セット
目的に合わせてインクラインダンベルプレスの角度を調整することで、効率的な成果が得られます。
トレーニング前の準備とケガ予防のポイント
- 肩甲骨・肩回りのウォーミングアップ(アームサークルや軽いバンドプル)
- ダンベルなしのフォーム練習で動作確認
- 軽重量から始め、徐々に負荷を上げる
インクラインダンベルプレスを行う前に、肩と胸の可動域をしっかり広げておくことが安全なトレーニングの基本です。
効果を高めるコツ:フォームと意識の使い方
- 上げるよりも下ろす動作に集中する。
- 胸の筋肉を引き伸ばし、収縮させる感覚を意識する。
- 肩ではなく「胸で押す」イメージを持つ。
インクラインダンベルプレスは、意識する筋肉を変えるだけで効果が劇的に向上します。
トレーニング中によくあるフォーム崩れと修正方法
- 肩に効いてしまう:ベンチ角度が高い、肩がすくんでいる → ベンチを浅く、肩を下げる
- 胸に効かない:ダンベル軌道が外側すぎる → 胸の上で弧を描くように上下する
- 手首が痛い:手首の角度が折れている → 手首を真っ直ぐキープする
インクラインダンベルプレスでは、肩甲骨を寄せて胸を張る姿勢を保つことがフォーム安定のカギです。
よくある失敗と注意点
- 肩甲骨を寄せずに行う
- 肩の前で押してしまう
- 可動域が狭いまま動作する
胸を張り、肩を下げて、ゆっくり下ろすこと。
この3点を意識するだけで、インクラインダンベルプレスの効果は大きく向上します。
まとめ:継続で理想の上半身を作るために
インクラインダンベルプレスは、胸の上部を美しく立体的に仕上げる理想的なトレーニングです。
正しいフォームとベンチ角度を意識することで、短期間でも確実な変化を実感できます。
他の胸トレ種目との組み合わせ例
- フラットダンベルプレス
- ダンベルフライ
- デクラインプレス
これらを週2〜3回のサイクルで組み合わせると、よりバランスの取れた胸部発達が期待できます。
インクラインダンベルプレスを中心にメニューを構成することで、全体的な厚みとラインを高められます。
継続のコツ
- 重量よりもフォームを優先する
- 鏡や動画でフォームをチェックする
- 小さな変化を楽しむことでモチベーションを維持


